はじめに
小3春にenaへの通塾をスタートしたコロポン(小3)ですが、この度、転塾することになりました。
転塾を決断するに至った経緯については、この記事でまとめていますので、よかったら覗いてみてください。
👉 小3で転塾することにしました|わが家の体験談
そこで、次にどの塾に通うかを考え始めたわけですが、まず参考にしたのが、にしむら先生(受験指導専門家)の、こちらのYouTube動画です。
👉 【2023年版】中学受験塾比較(四谷大塚・日能研・早稲アカ・SAPIX・Gnoble)
この動画を見て、「4大塾」と呼ばれる4つの大手塾が存在することを知りました。
サピックス・四谷大塚・早稲田アカデミー・日能研。
恥ずかしながら、どこも名前すら聞いたことがない私。
そこで、4大塾のそれぞれの特徴について調べてみることにしました!
四大塾の特徴をざっくり整理してみた
まずは、4大塾と呼ばれるサピックス・四谷大塚・早稲田アカデミー・日能研について、それぞれの特徴を整理してみます。(※私の主観が多分に含まれておりますので、ご注意ください。)
サピックス
- 開成・麻布・武蔵(男子御三家)、桜蔭・女子学院・雙葉(女子御三家)などの、最難関校(偏差値70以上)志望向けの塾。進学実績が圧倒的。
- ブランド化されており、「サピックスに通っている」というだけで周囲から一目置かれる。
- クラスは、下位クラスから順に A → B → C → … → αクラスと命名されており、上位のαクラスは、さらにα1, α2, α3 など細分化されている校舎もある。
- 最難関校に合格するのはαクラスの子たちがメインであり、授業のカリキュラムもそこに照準を合わせているため、とにかく授業の進度が早い。
- 授業の進度が早いため、ついて行けない子が続出するが、塾側のフォローは無し。先生への質問タイムも限られている。「ついてこれる子だけ、ついておいで」というスタンス。
- 指導の質は最高峰(特に上位クラス)。そのため、サピックスの授業についていくために、個別指導塾や家庭教師を併用する家庭も多く、親の経済力がものをいう世界。
- テキストは無く、授業の毎に冊子が配られるスタイルなので、プリント管理が大変。
- 共働き世帯の伴走はなかなか厳しいな印象(家庭教師必須?)。
- 小4〜小6にかかる総費用としては、塾代のみで300〜350万円程度 が一つの目安となる。(これに加えてさらに家庭教師代も掛かるとなると•••😱)
四谷大塚
- 「最難関校(偏差値70以上)」〜「難関校(偏差値60以上)」志望向けの塾。
- 受験生の多くが使用する「予習シリーズ」のテキストで有名。小学生が1人でも予習できるように、カラフルで分かりやすくまとまっており、「受験生のバイブル」的存在。塾生以外も購入可能。
- 「予習シリーズ」が体系的で、テキストに沿って学習を進めやすい印象。カリキュラムのわかりやすさが魅力。
- 「予習シリーズ」という名前のとおり、予習に主眼を置いたカリキュラムのため、親のフォローがある程度必要な印象。また、予習に時間を割くため、復習が手薄になりがちなので、個別にその点を補強する必要がありそう。
- 近年、思考力を問う問題も頻出しているため、予習に重きを置くカリキュラムには限界があるのでは、と言う声も。
- 老舗の塾で、「可もなく不可もなく」と行った印象。
- 中堅校志望の子には、ややオーバーワークになる可能性あり(そもそも入塾テストの敷居が高い、との噂も)。
- 小4〜小6にかかる総費用としては、230〜260万程度が一つの目安となりそう。
早稲田アカデミー
- 「最難関校(偏差値70以上)」〜「難関校(偏差値60以上)」志望向けの塾。早慶の合格実績は圧倒的。
- 四谷大塚の準拠塾で、テキストも「予習シリーズ」を使用するが、予習ではなく「復習」に重きを置いている。とにかく「反復学習」を大切にするため、宿題の量も多い。
- 「本気でやる子を育てる」がモットーの塾で、熱血系の講師が多く、授業にも緊張感がある。はちまきを巻いて合宿を行うことでも有名。
- 子どもや保護者へのフォローも手厚く、グイグイ引っ張ってくれるタイプの指導。
- 授業の進度はサピックスに次いで速く、小5までに全範囲の学習を終えてしまう。小6では、「NN」(志望校別特訓コース の通称)をはじめ、志望校対策(過去問対策)を徹底する。
- 夏期講習・冬季講習などの季節講習費が予想外に高いが、参加を断れない雰囲気。そもそも季節講習ではノンストップでカリキュラムが進行していくため、参加しないと授業の進度についていけなってしまう。
- 早稲田アカデミーの看板講師が授業を担当する「NN」(志望校別特訓コース の通称)が有名で、NNだけ受講する外部生も多い。ちなみに、「NN」は「何が何でも(=何が何でも合格する!)」 の頭文字からきている。
- 生徒へのフォローが手厚い分、塾の拘束時間も長め。居残り学習もあるらしい。
- 競争心を煽ってくるので、競争が好きな子には合うが、マイペースな子には合わない可能性もある。合わない子は精神的に疲弊してしまうので、保護者側の見極めが大切。
- 保護者・生徒へのフォローが手厚く、熱心に指導してくれるので、家庭教師や個別指導の併用は不要。基本は塾に任せていればOKなので、共働き世帯向き。
- 小4〜小6にかかる総費用としては、270〜290万円程度が一つの目安となる。
日能研
- 4大塾の中で、最も間口が広い塾。中堅校(偏差値50〜60)への合格実績に定評あり。
- 中堅校に強いため、進路指導においても、中堅校ベースの戦略を立ててくれる。
- 「四角い頭を丸く」の広告と、Nと書かれたリュック(通称「Nバック」)で有名。
- 進度が4大塾の中で1番ゆっくりで、小6の夏までに全範囲を終える。早稲田アカデミー生がNN(志望校別特訓コース)を受講している中、日能研生はまだ全範囲を終えていないという状態になるため、難関校を目指すのであれば個別に過去問対策をする必要あり。
- 進度がゆっくりなので、落ちこぼれる生徒は少ない印象。習い事との両立もしやすそう。
- 季節講習では、基本的にはカリキュラムを進行させず、復習中心。
- バランス型で、都立中を含めた公立一貫校の適性検査対策にも対応している。
- 進度がゆっくりで、費用も4大塾の中でも比較的安いため、「親にも子にも優しい塾」と言われている。
- テキストが白黒で見にくい、という声も。
- 進路指導は、講師ではなく、専門の学習スタッフが担当する。
- 小4〜小6にかかる総費用としては、220〜250 万円程度が一つの目安となる。

4大塾といっても、それぞれ強みが全く異なることがわかりますね。
資料請求してみた|各塾の「小3時間割」を比較
小3の8月(2025年)。
上記前提知識を踏まえて、実際に、四谷大塚、早稲田アカデミー、日能研へ、それぞれ体験授業に足を運んでみよう!と思い、まずは、各塾の最寄りの校舎へ、ネットで一斉に資料請求をかけました。
(ちなみに、サピックスについては、早々に候補から外しました。コロポンにはレベルが高すぎると感じたこと、共働きなので親側の負担も大きいと感じたことが、候補から外した主な理由です。)
資料請求後、2〜3日以内には、全塾から資料が届きました。
中を見ると、パンフレット、各教室の進学実績・時間割、担当者の名刺などが入っていました。
この中で私が最も関心があったのが、「時間割」。
何曜日の何時から何時まで授業があるのか、学校・習い事との両立は可能か、無理なく送迎できる時間帯か。通塾する上でとても重要な情報です。
四谷大塚の時間割(小3)
私が資料請求した四谷大塚の校舎では、小3は1組〜3組に分かれていていました。
1組・・・月曜日17:45〜19:25 算数80分・理科20分
金曜日17:45〜19:25 国語80分・社会20分
2組・・・火曜日17:45〜19:25 国語80分・社会20分
水曜日17:45〜19:25 算数80分・理科20分
3組・・・土曜日14:30〜18:00(国・算 各80分/理社 各20分)
※3組のみ、4科目を1日で実施。
どの組で受講するかは、自由に選べるようでした。

通塾の曜日を柔軟に決められるのは、親としてはとても嬉しい♡
我が家の場合は、水曜PMと土曜AMに習い事が入っているので、2組は除外。
送迎の負担も考えると、週1の通塾で済む、3組が良さそう•••!
ちなみに受講料は、月23,100円(小3)。
※ 別途、教材費・必修テスト代が必要。
早稲田アカデミーの時間割(小3)
資料請求した早稲田アカデミー校舎の時間割(小3)は、こんな感じでした。
【2月・3月】
16:50~17:40/17:50~18:40
週1回、(国語・算数 各50分)
受講料(2科コース):14,000円/月(税込)
【4月~1月】
火曜日 17:00~18:40 国語60分・社会40分
木曜日 17:00~18:40 算数60分・理科40分
受講料(4科コース):28,000円/月(税込)
※ 別途、年会費1,870円/月・教材費・テスト代が必要。
日能研の時間割(小3)
資料請求した日能研の校舎の時間割(小3)は、こんな感じでした。
火曜日 16:50〜19:20 国語70分・算数70分
受講料(2科コース):11,400円/月
※ 別途教材費・テスト代が必要。
体験授業レポート|四谷大塚・早稲アカ・日能研
では、実際に体験授業に行ってみた感想を、塾別にまとめてみます。(あくまでも私の個人的な意見なのでご注意ください。)
四谷大塚の体験授業
まずは、四谷大塚から。
好印象だったところ
- ビルの全フロアを四谷大塚が占めていたため、関係者以外の人の出入りがない。(防犯面で安心)
- 教室には、授業をする講師のほかに、補助スタッフが常駐。鉛筆を落とした子どもがいたら拾ってくれたり、先生の指示を聞き逃した子をさりげなくフォローしてくれたり。(講師1人だと、その度に授業が中断しちゃう)
- 授業の終わりに、教室前で、送迎に来ている保護者に対して、本日の授業内容の紹介を数分程度行っている。
- 廊下に子ども新聞が常設してあり、休憩時間に高学年の子ども達が楽しそうに読んでいた。
- 以前通塾していたenaは、講師2名しか常駐しておらず、事務スタッフも講師が兼ねていたため、人手不足感が否めなかったが、四谷大塚の受付フロアは、事務スタッフの人員配置が豊富な印象だった。
微妙だな•••と思ったところ
- 低学年については、いわゆる「ママさん先生」みたいな、子ども慣れしている女性講師がクラスを担当し、全科目を教えている。科目ごとに講師の交代がないため、授業中の空気感にメリハリがない印象。
- 講師の緊張感があまりないせいか、授業中、生徒の不規則発言(ふざける等)が多かった。
- 理社の授業時間が「20分」しか設けられておらず、果たして身になっているのか微妙。科目ごとに講師の交代もないため、残り20分になって、休憩時間の区切りもなく「はい、じゃあ時間がないので急いで理科やりまーす」と言って、バタバタと授業が始まり、短時間でバタバタと終わる印象だった。その質で、4教科分の授業料を払うのはどうなんだろう、と思ってしまった。
- 保護者に対する個別の入会説明等が一切なかった。(てっきり営業トークを受けるものと思っていたので、拍子抜けだった。)
早稲田アカデミー(入塾テスト・説明会・解説授業)
早稲田アカデミーは、
①入塾テスト(同時並行で保護者説明会)・解説授業
②入塾テストの結果発表・個人面談
③入塾基準を満たした生徒のみ、体験授業
という流れが確立されていました。
「先に③の体験授業を受けることはできませんか」と問い合わせをしましたが、「それはできません」との回答でした。
◆保護者説明会の質が圧倒的に高い
入塾テストは月に何度も実施されており、PCで都合の良い日時を選んで簡単に申し込むことができます。
そして、入塾テスト当日。
同時並行で保護者説明会が行れたため、私も参加しました。塾長自らが、パワポを使って営業トークをしてくれたのですが、その説明会の質がとても高い!早稲田アカデミーの熱意、企業力を肌で感じるとともに、講師の質の高さも分かりました。聞き手を飽きさせない話し方をするし、緊張感もある!さすが早稲田アカデミーだな、と思いました。
◆解説授業の見学
保護者説明会の後は、解説授業を見学することができました。
イメージ通り、緊張感があり、テンポのよい授業展開で、私語をしている生徒は1人もいませんでした。
◆入塾テスト結果と個別面談
入塾テストの数日後、塾長と私で個人面談を行い、入塾テストの成績を開示してもらったところ、
コロポンの成績は、「真ん中よりちょい下」でした。
それの結果を踏まえ、私は、

早稲アカさんは、「最難関校(偏差値70以上)」〜「難関校(偏差値60以上)」志望向けの塾で、早慶の合格実績も圧倒的だと聞いています。
そんなハイレベルな塾に、平均以下の成績で通塾して、ついていけるのでしょうか•••。失礼を承知で率直に申し上げるのですが、我が子のような成績だったら、中堅校に強い日能研さんの方が向いているような気がしており、迷っています。
と正直な気持ちを打ち明けてみました。その疑問に対し、塾長さんは丁寧に回答してくださりました。

そのようなお話は、他の保護者様からもよく伺います。確かに、日能研さんはとても素晴らしい塾です。
ただ、入塾時は下位クラスだった子でも、そのあと必死に勉強して、今では上位の成績をとれるようになった、という子も一定数いますよ。
そんなような回答をいただきました。
その回答に全く不満はないのですが、私の不安が払拭されるまでには至らず、入塾テストの結果を踏まえ、早稲アカさんへの入塾は断念することにしました。
早稲アカデミー。とっても素晴らしい塾であることは間違いないのですが、我が子はそのレベルに達していない、と冷静に判断したつもりです。
日能研の体験授業
日能研も、早稲田アカデミーと同様に、
まずは入塾テスト➡︎入塾基準を満たした生徒のみ体験授業を実施
という流れが確立されていました。
今回、事情により1人で入塾テストを受けたため、テストの後にその場ですぐに採点していただき、無事に入塾基準を満たしている旨、告げられました。
その次の週、早速体験授業へ。以下、感想をまとめてみます。
良かったところ
- 体験授業の間、保護者はモニターを通して授業を見学できた。
- 早稲田アカデミーは緊張感のある授業だったのに対し、日能研は、伸び伸びとした、アットホームな雰囲気だった。
- 授業中、生徒達が「はい!」「はい!」と積極的に手を挙げて、楽しそうにしていた。授業のレベルも、それほど高くない印象。
- 国語の授業をモニター越しに見学している間、算数の先生が私に話掛けてくれた。「まずは勉強を楽しいと思ってほしい」と語る姿が好印象だった。
- 事務スタッフのエリアに仕切りがなく、生徒が気兼ねなく事務スタッフに質問できる配置になっていた。
- その辺の作業スペースで講師が宿題の丸つけをしており、生徒が気兼ねなく講師に質問できる配置になっていた。
- 自習室エリアも仕切りがなく、事務スタッフや講師が近くで見守る中で自習ができる。質問もたくさんできる。
- 軽食の持ち込みが可能で、授業と授業の合間にお弁当を食べられる。(帰宅後に夕食をとるので、それまでの繋ぎになる。)
- 中堅校の紹介パンフレットがたくさん置かれていた。
- 講師・スタッフには全員あだなが付いており、生徒はそのあだ名で呼んでいた。
微妙だな•••と思ったところ
- 建物・設備がやや古い
日能研に決めた理由
以下の理由により、最終的に我が家は 日能研を選びました。
- コロポンがいちばん楽しそうだった
- レベル・雰囲気が本人に合っている
- 都立中対策に対応している
- 費用や通いやすさのバランスが良い
- 熱血すぎず、放置でもない “ちょうどいい温度感”
- 四谷大塚は決定打に欠け、早稲アカはレベルが高すぎた
ということで、体験授業後、すぐに入塾手続きをしました。
我が家の初の転塾活動、無事に終了です😊!
終わりに
塾選びに正解はなく、子どもと家庭の性格・方針・生活スタイルによって最適解は変わります。
私たちも最初から「ここ!」と決めていたわけではなく、
実際に足を運んで体験したことで初めて見えてきた部分が多かったです。
最終的に日能研に決めたのは、
「うちの子に合っている」と実感できたから。
これからの通塾生活が楽しみですし、
親としても無理なくサポートできると感じています。
これから塾選びをされる方には、
ぜひ資料や口コミだけでなく、体験授業に行くことをおすすめします。
きっと、ご家庭に合った塾が見つかると思います。

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