🏫 志望校選びシリーズ一覧
以下の記事もあわせてご覧ください👇
- 【第1弾】東京都立 武蔵高等学校附属中学校について
- 【第2弾】東京都立 小石川中等教育学校について
- 【第3弾】東京都立 立川国際中等教育学校について(※本記事です)
はじめに
志望校選びシリーズも、今回で第3弾となりました。
これまで、都立武蔵附属中、小石川中等教育学校について調べてきましたが、
今回は名前からも特徴が伝わってくる、立川国際中等教育学校に注目してみたいと思います。
都立の中高一貫教育校の中で、唯一「国際」という名前が付いているため
「英語が強いの?」「帰国子女じゃないと無理?」など、気になるポイントがたくさん。
親の立場から見た印象や入試情報も含めてまとめてみたいと思います。
立川国際中等教育学校ってどんな学校?
立川国際中等教育学校(通称:立国/英語略称:TK)は、東京都立川市にある公立の中高一貫校で、2008年に開校しました。
2022年からは附属小学校も設置され、小・中・高すべてを擁する全国初の公立一貫校です。
「国際」という名のとおり、英語教育に力を入れているのが大きな特徴。
英語に加えて、フランス語・ドイツ語・中国語・韓国語のいずれかを学べる多言語教育や、
海外交流・留学プログラムも充実しています。
学校の特徴まとめ
項目 | 内容 |
---|---|
学校名 | 東京都立立川国際中等教育学校 (完全一貫型) |
所在地 | 〒190-0012 東京都立川市曙町3-29-37 JR立川駅北口・多摩都市モノレール立川北駅下車、12番乗り場より 立川バス「北町」行で「立川国際中等教育学校」下車(所要時間約12分) |
設立 | 2008年(平成20年) ・立川市にある公立の中高一貫校 ・2022年からは附属小学校も設置され、小・中・高すべてを擁する全国初の公立一貫校。先々は中学校からの募集定員は削減となる見込み |
生徒数 | 附属小学校(小1〜小6) 学年ごと70名 × 6学年 = 約420名 中等教育学校(中1〜高3) 学年ごと230名(一般枠120名+国際枠40名+内部進学生70名) × 6学年 = 約1380名 ➡️ 合計: 約1,380名(小・中・高全体) |
帰国・在京外国人割合 *特別入試枠(いわゆるグローバル枠) | ・約30% ・毎年 約40名程度がこの枠で募集される(一般枠は120名) ・クラスには1クラスあたり 10名前後のグローバル枠生徒が在籍し、国際的な学習環境づくりに活かされている |
学区 | 東京都全域 ただし、附属小学校 は通学区域に制限あり |
制服 | 冬服:ブレザーに長袖シャツ(女子はブラウス)+ネクタイ/リボン 夏服:半袖ポロシャツ等の軽装バージョン有 中間服:ニットベスト着用可 エンブレム・ボタン:胸ポケットには「TK」校章が刺繍、ブレザー前立てのボタンもオリジナル仕様 体育着:指定のジャージ上下、白ポロ&ショートパンツ |
部活動 | ・39の部活動(運動部14、文化部14) ・体育系から文化・探究系までバランスよく揃い、6年間継続しやすい環境 ・英語部は海外交流も行うなど、「国際×部活」の特色もある |
生徒会 | ・クラスから中央委員が2名ずつ出され、執行委員会(会長・副会長・会計・書記)、監査委員会、新聞委員会、部活動委員会など、複数の機関が連携して学校運営に関わる ・行事の計画や予算、校内ルールまですべて生徒総会で議論・可決される仕組みがあり、『学校は自分たちでつくる』という自治意識が育つ環境 |
行事 | ・体育祭や文化祭に加え、「TGGでの校外学習」「英語サマーセミナー」「国内・海外研修」など、国際・探究・協働学習につながる行事が多彩 ・生徒の自主性や協調力を育む工夫が随所に見られ、毎年の学校生活が充実している印象 |
給食 | あり(助かる!) |
授業 | ・1コマ50分 ・英語教育は超重点科目で、中等1年から週4~5時間以上の授業があり、習熟度別クラス編成で授業が進められる。上位クラスは、週3コマを外国人教員が担当し、ディスカッションやプレゼン中心の内容。 |
施設 | ・“Heart of School”とも呼ばれるラーニング・コモンズがあり、図書室や視聴覚ホール、国際交流室が集まった学びの拠点 ・体育館や実験室、コンピュータ室も完備されており、6年間通して探究・チーム学習・主体的学びができる環境が整っている ・空中歩廊で附属小と繋がっているのもユニーク |
教育目標 | 「国際社会に貢献できるリーダーとなるために必要な学業を修め、人格を陶冶する。」 |
カリキュラムの特色 | ① 国際教育 × 教養主義 帰国生・在京外国人生徒と一般生が同じクラスで学び、多文化の中で互いに尊重し合う学びの場を整備。 ② リベラルアーツ教育(文理横断型) ・前期5年間は文系・理系に分けず、全教科を学習。特定の専門分野へ進む前に、豊かな基礎知識と思考力を育む教育方針 ・中高一貫校のメリットを活かし、後期課程では自由選択科目も導入され、個別最適化する仕組みも整っている。 ③ 英語教育の徹底強化 ・週5回の英語授業+習熟度別クラス+外国人教員担当と、リソースを集中提供。 ・英語劇、English Summer Seminar、オンライン英会話、海外研修プログラム(オーストラリア研修等)などで実践機会も豊富 ・英検・TOEIC目標設定も明確で、英検準1級・TOEIC750点などを目指せる体制 |

正直ついていけるか不安だけど…、6年間かけて「世界を見られる子」に育ててくれるなら、応援したいな♡って思えるかも。英検・TOEIC目標設定が明確なのも魅力的!
進学実績
🎓 2025年度(令和7年度)結果
立川国際は卒業生の約3割が国公立大学へ進学、約130%がGMARCH以上に合格する実績を誇ります。特に2025年度は、東大へ6名が現役合格(多摩地区の都立中では最多記録)するなど、進学力の高さが際立っています。
合格者数 | 内訳・特徴 | |
---|---|---|
卒業生数 | 136名 | — |
国公立大学 | 38名 | 東大・京大・一橋・東工大・国公立医学部込み |
私立大学 | 398名 | 早慶上理・GMARCH含め多数 |
GMARCH+早慶上理 | 183名 | 卒業生の約1.3倍合格 |
東大合格者 | 6名(多摩地区最多) | 中高一貫として高水準 |
🌟 特筆ポイント
- 卒業生の約28%が国公立大(難関含む)へ進学
- 約134%がGMARCH以上に合格(183名÷136名)
- 多摩地区中高一貫校では東大合格最多

GMARCH以上の合格数は、卒業生の130%超。
パッと見ると「えっ?」って思うかもしれませんが、これは、複数の大学に合格している生徒が多いということ。進学実績の安定感がうかがえますね♡
立川国際中等教育学校の入試倍率と偏差値
倍率
年度 | 募集人数 | 受検者数 | 倍率 | 備考 |
---|---|---|---|---|
2025 | 160人 | 437人 | 2.7倍 | 男女混合選抜(2年目) |
2024 | 160人 | 455人 | 2.8倍 | 男女別定員廃止初年度 |
2023 | 160人 | 500人 | 3.1倍 | 男女別定員あり |
2022 | 160人 | 493人 | 3.1倍 | 男女別定員あり |
2021 | 160人 | 506人 | 3.2倍 | 男女別定員あり |
2020 | 160人 | 517人 | 3.2倍 | 男女別定員あり |
分析まとめ
- 移行初年度(2024年度)から倍率がやや低下し、2025年度も引き続き2.7倍と低水準。
- 過去と比べると倍率はゆるやかに下降傾向にあるが、依然として人気の高い都立中等教育校の1つ
偏差値
都立中高一貫校(全11校)偏差値ランキング(2024〜2025年目安)
順位 | 学校名 | 偏差値(目安) | 所在地 |
---|---|---|---|
1位 | 小石川中等教育学校 | 70 | 文京区 |
2位 | 両国高校附属中学校 | 67 | 墨田区 |
3位 | 桜修館中等教育学校 | 65 | 目黒区 |
4位 | 武蔵高校附属中学校 | 64 | 武蔵野市 |
5位 | 立川国際中等教育学校 | 63 | 立川市 |
5位 | 大泉高校附属中学校 | 63 | 練馬区 |
5位 | 南多摩中等教育学校 | 63 | 八王子市 |
8位 | 九段中等教育学校 | 62 | 千代田区 |
9位 | 白鷗高校附属中学校 | 61 | 台東区 |
10位 | 富士高校附属中学校 | 60 | 中野区 |
11位 | 三鷹中等教育学校 | 59 | 三鷹市 |
※このランキングは公立中高一貫校11校中で、四谷大塚やCHU‐SHIGAKUなどが掲載した偏差値を基にしています。

立川国際は、偏差値としては、都立中高一貫校の中で「真ん中よりやや上」くらいに見えるけど、実際の進学実績はとっても優秀だよね•••。まさにギャップ萌え♡
偏差値だけで学校を選ぶのは勿体無い、ということですね。
立川国際中等教育学校の入試情報(2025年度)まとめ
立川国際中等教育学校の2025年度(令和7年度)入試に関する情報を以下にまとめました。
1. 一般枠
- 対象者:東京都在住、または入学時に都内に居住予定の児童
- 募集人数:120名程度
- 試験日:2025年2月3日(月)
- 内容:適性検査(Ⅰ・Ⅱ)+ 報告書(内申点)
2. 特別枠(帰国・在京外国人生徒対象)※国際枠とも呼ばれます
対象者:以下のいずれかに該当する児童
A)海外在住歴がある帰国生徒
B)在京の外国人家庭等で、国際的な教育環境にある児童
募集人数:40名程度
試験日:2025年1月20日(月) ※一般枠より2週間ほど早く実施
選抜方法:調査書(内申)、作文、面接(児童+保護者同席)、日本語力・英語力等に関する書類提出

学校内では「国際枠」などの特別な区分は設けておらず、教育課程は一般枠と原則共通です。ただし、特別枠で入学した生徒には、日本語支援・英語補習・国際理解教育に配慮された体制があります。
試験内容(一般枠)の詳細
・立川国際中等教育学校は、2科(Ⅰ・Ⅱ)の適性試験を実施する学校。
・報告書(内申点)と適性検査の比率は25:75
適性検査Ⅰ(250点/1000点)
- 分野:国語的分野
- 試験時間:45分
- 独自問題(立川国際中等教育学校がオリジナルで問題を作成)
- 大問を1問とし、小問3問で構成する。
- 与えられた課題について、読み取ったことを踏まえて自分の考えを400字以上460字以内でまとめ、文章で表現する力をみる。
- 100点満点を、250満点に加算
- 過去問はこちら
適性検査Ⅱ(500点/1000点)
- 共同制作問題(東京都教育委員会が作成し、複数の都立中高一貫校が共通で出題)
- 100点満点を、200満点に加算
- 試験時間:45分
- 出題の方針:
資料から情報を読み取り、課題に対して思考・判断する力、論理的に考察・処理する力、的確に表現する力などをみる。 - 問題の構成: 大問を3問とし、小問6問で構成
- 出題のねらい:
①日常の事象を題材とし、数量の関係や図形の性質について思考・判断する力、言葉・数・式などを用いて論理的に考え表現する力、問題解決の過程や結果を数理的に考察・処理する力をみる。
② 循環利用を題材とし、資料を多面的・多角的に捉え、資料相互の関連性を分析・処理し、考えたことや選択・判断したことを表現する力をみる。
③シャボン玉を題材とし、実験の結果を基に考察する力、的確に表現する力をみる。 - 過去問はこちら
報告書(内申点)(250点/1000点)
評価期間:小5・小6の2年間(9教科×25点×2年=最大450点)を250点満点に換算
対象教科:国語・社会・算数・理科・音楽・図工・家庭・体育・外国語(英語)
評定方法:「3」=20点、「2」=10点、「1」=5点

例えば、武蔵高附属中や小石川中等教育学校だと、「3」が25点で、「2」が20点と、得点差が比較的小さいので、2の評定が多くても戦える可能性あり。
一方、立川国際は、「3」が20点で、「2」が10点と、やや得点差がある印象。
志望校選びは、こういった細かい配点の特徴にも目を配ることが重要です。
立川国際に特有の傾向と対策
- 国際理解・多文化共生などがテーマになることがあり、適性検査Ⅱではこうした社会的題材が扱われる年もあります。
- 小学校の教科学習だけではカバーできない「探究的・思考型」の問題に慣れることが重要です。
💡 保護者の方ができるサポート
- 日常的な対話の中で「なぜそう思うの?」「他の考え方はあるかな?」と問いかける習慣
- 時事ニュース(環境問題・社会課題など)を親子で話題にする
- 作文や記述問題を親が読んで「伝わりやすいか?」を一緒に考える

過去問を説いて出題傾向に慣れることも大事だけど、普段の生活でも、時事ニュースに興味を持って、考察する習慣を身につけることが大切ですね。
【番外編】立川国際附属小学校について
なお、立川国際には小学校からの内部進学ルートも存在します。
「都立でありながら、附属小→中→高と一貫して学べる」という選択肢に興味がある方は、こちらの記事で詳しくまとめています👇
立川国際小は公立ながら英語重視の12年間一貫校という点で希少価値が高く、倍率も初年度30倍→最近でも23倍台と高水準を維持しています。
今後も人気が途切れない可能性が高く、志望するなら入念な対策が不可欠です。
おわりに
都立中の教育、想像以上だった。
今回は立川国際中等教育学校について調べてみました。
立川国際もそうですが、都立中について調べれば調べるほど、
「これが本当に公立なの……?」と目を疑いたくなるほど、
都立中の教育って、まるで私立並みの充実ぶり。
英語、探究、グローバルな視野。
どれをとっても「一部の意識高い私立校だけの話」だと思っていたことが、
実は都立中では”当たり前のように”用意されていて。
しかもそれが、私立よりずっと抑えた学費で叶うという現実に、
ただただ驚きと感動が止まりません。
都立中って、もっと地味で、堅実で、
公立の延長線上にあるようなイメージだったのに、
こんなにも未来を見据えていて、ワクワクする学校だったなんて。
我が子が、こんな環境で学べたら…
そんな想像をするだけで、親としての胸が高鳴ります♡
そしてもう一人、ぽわまるの存在
──ところで。
このブログではいつも「コロポン」(長男)を中心に書いていますが、
実は我が家には、もうひとりのちびっこがいます。
その名も…ぽわまる(年中さん)。
年中さんになった彼にも、
少しずつ「教育」というキーワードが忍び寄ってきておりまして…
小学校受験、いいかも•••♡
というテーマが、ひそかに我が家の新たな議題に浮上中です。
というわけで、これからは少しずつ、
小学校受験のこともブログに綴っていこうかなと思っています。
どうぞ、末っ子の成長とともにお付き合いいただけたら嬉しいです😊
次回は「ぽわまる×小学校受験」について!
……そんなわけで、次回はコロポンの弟、ぽわまるについて、
ちょっぴり書いてみようと思います。
「小学校受験って、どうなんだろう?」
わが家なりに、ゆるく考えはじめています😊
よかったらまた覗きにきてくださいね🌸
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