はじめに
都立中受験を見据えて、少しずつ志望校について調べ始めました。
まだ志望校をひとつに決めているわけではないのですが、
今回は気になっていた東京都立武蔵高等学校附属中学校(以下、「武蔵高附属中」と呼称します。)について、私なりに調べてみたことをまとめてみます。
武蔵高附属中とは?ざっくり特徴
項目 | 内容 |
---|---|
学校名 | 東京都立武蔵高等学校附属中学校 (併設型中高一貫校) |
所在地 | 〒180-0022 東京都武蔵野市境4-13-28 JR中央線・西武多摩川線「武蔵境駅」北口から徒歩約10分 |
設立 | 2008年(附属中学校開校) |
生徒数 | ・約480名(160名×3学年) ・1学年4クラス・1クラス40名が基本 ・男女共学 ・中高あわせて約860~1000人程度 |
学区 | 東京都全域 |
制服 | 中学:ブレザータイプ制服 高校:制服なし |
部活動 | 文化部・運動部ともに充実(ほぼ全員が参加) |
生徒会 | 7名で構成 高校生徒会と連携して学校行事を運営 |
主な行事 | 文化祭、体育祭、音楽祭など |
給食 | あり |
授業 | 45分×7時間授業、3学期制 |
施設 | 図書館、視聴覚室、LL教室、PC教室、体育館、プール、テニスコート、グラウンド等 |
教育目標 | 豊かな知性と感性/健康な心と体/進歩進取の精神 「国際社会に貢献できる知性豊かなリーダー」の育成 |
カリキュラム | 2021年度から高校募集停止 中高一貫6年制(6年間の体系的な教育課程として、基礎から発展的な学習まで一貫して行う) 独自科目「地球学」あり |
評判
総合評価
- 都立中の西の雄。小石川中、両国高附属中と合わせて「都立御三家」と呼ばれることもあり、都立中の中でも進学実績はトップクラス。
- 授業や学校生活への満足度も高く、難関大学進学を目指す生徒にとって魅力的な環境。
- 総合的な学習時間に「地球学」を設定し、地球規模の問題の解決に挑んでいく姿勢を養う。
進学実績
東大・京大・国公立大・医学部など難関大学への合格者も多く、進学実績は都立校の中でも上位。
2025年3月末の進路実績は、東大6名(現役5名)、京大3名(全員現役)、国公立大62名(現役56名)、医学部5名などの実績あり。
倍率と偏差値
倍率
年度 | 募集人数 | 応募者数 | 受検者数 | 実質倍率 |
---|---|---|---|---|
2025 | 160 | 381 | 364 | 2.3倍 |
2024 | 160 | 403 | 381 | 2.5倍 |
2023 | 160 | 453 | 433 | 2.7倍 |
2022 | 160 | 471 | 453 | 2.8倍 |
2021 | 160 | 486 | 464 | 2.9倍 |
2020 | 120 | 492 | 492 | 4.1倍 |
2020年度は定員が120名だったため、倍率は4.1倍と高めでしたが、 その後の定員増に伴って、倍率は落ち着いています。
特に2025年度は、実質倍率が2.3倍と、都立中高一貫校の中で最も低い水準!
でも、これは、「難易度の低さを示すものではなく、一定以上の上位層の争いであることの表れ」と言われています。

都立中同士では併願ができないから(試験日は一律2月3日)、ある程度成績が高くないと、武蔵高附属中を受験しよう!ってはならないんだね。
受かるところを受験したいもんね•••。
偏差値
武蔵高附属中の偏差値は、都立中の中で上位に位置している。
学校名 | 偏差値(目安) |
---|---|
小石川中 | 68~70 |
桜修館中 | 59~61 |
両国高附属中 | 61~64 |
武蔵高附属中 | 60~63 |
白鷗高附属中 | 58~61 |
三鷹中 | 58~60 |
大泉高附属中 | 58~60 |
南多摩中 | 58~59 |
立川国際中 | 57~59 |
富士高附属中 | 56~59 |
入試情報(2025年度)
募集人数・試験日・受験料
募集人数:160名
応募受付:2025年1月9日~1月16日
受検日: 2025年2月3日
合格発表:2025年2月9日
受験料:2,200円

2025年度入試から、都立中学校の一般枠募集における「男女別定員」は廃止され、男女合同定員(ミックス募集)となりました。男子・女子の枠はなくなり、成績上位者から性別を問わず合格者が決まります。
試験内容
・武蔵高附属中は、3科(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ)の適性試験を実施する学校。
・報告書(内申点)と適性検査の比率は25:75
適性検査Ⅰ(400点/1600点)
- 共同制作問題(=東京都教育委員会が都立中高一貫校全体で共通に使用する問題)
- 100点満点を、400満点に加算
- 分野:国語的分野
- 出題内容:文章を読んで、自分の意見を記述する問題が中心。思考力と表現力が問われます。
- 過去問はこちら
適性検査Ⅱ(400点/1600点)
- 共同制作問題+独自制作問題(=武蔵高附属中が一部オリジナルで問題を作成)
- 100点満点を、400満点に加算
- 分野:社会・理科的分野
- 出題内容:資料読解や論理的思考、課題解決力を問う問題が中心
- 過去問はこちら
適性検査Ⅲ(400点/1600点)
- 独自制作問題
- 100点満点を、400満点に加算
- 分野:算数・理科的分野
- 出題内容:算数・理科を融合した思考力・論理力重視の独自問題。図形や数列、実験考察など理系的要素が非常に強いのが特徴
- 過去問はこちら
報告書(内申点)(400点/1600点)
評価期間:小5・小6の2年間(9教科×25点×2年=最大450点)を400点満点に換算
対象教科:国語・社会・算数・理科・音楽・図工・家庭・体育・外国語(英語)
評定方法:「3」=25点、「2」=20点、「1」=5点

例えば、両国高附属中だと、「3」が40点で、「2」が25点と、両者の得点差が大きいので、通知表で2の評定が多い子は圧倒的に不利💦
一方、武蔵高附属中は、「3」が25点で、「2」が20点と、得点差が比較的小さいので、2の評定が多くても戦える可能性あり•••ということ♡
志望校選びは、こういった細かい配点の特徴にも目を配ることが重要です。
武蔵高附属中の適性試験の特徴
理系重視の傾向
都立中高一貫校では、学校ごとに実施される適性検査の数や内容に違いがあります。たとえば、
- 桜修館中等教育学校
- 立川国際中等教育学校
- 三鷹中等教育学校
- 南多摩中等教育学校
では、適性検査ⅠとⅡの2種類のみを実施しています。
この2科体制では、作文や資料読解など、総合的な思考力が求められることが多く、出題は比較的バランス型です。
一方、武蔵高附属中は、3科(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ)を実施する学校。
特に適性検査Ⅲは学校独自作成で、他校には見られない算数・理科に特化した問題が出題されます。

たとえば、図形の構成を問う問題や、理科実験の結果を考察するような出題が見られ、計算力よりも論理的に考える力や粘り強く取り組む姿勢が重視されています。
理系重視の傾向は他の検査にも
また、適性検査Ⅱにも理科分野の資料を扱う独自問題が多く含まれており、理系的な読解・思考力が求められる場面が多くなっています。
対策のポイント
- 算数・理科の基礎知識をしっかり定着させる
- 図形問題、観察・実験に関する設問に日頃から親しんでおく
- 資料を読み取る練習や、要点を整理して記述する練習を積む
おわりに
今回は、志望校選び第一弾として、
都立中高一貫校のひとつである武蔵高附属中について調べてみました。
武蔵高附属中にはきっと、同じように高い意識を持って学んできたお子さんたちが集まってくるのだろうと想像しています。
入学後も良い刺激を受けながら成長できそうですが、同時に、周囲のレベルの高さに戸惑ったり、自信をなくしてしまわないかという心配も、親としては少しだけ感じました。
「合格することがゴールではなく、そこからどう過ごしていくか」
が大切になるのだと、あらためて思いました。
まだまだ「志望校えらびの旅」は始まったばかりですが、
こうして一つずつ学校を調べてみると、 それぞれに違った魅力があり
「どこが一番合うかな?」と考える時間も楽しいなと感じます。
次回は、他の学校についても調べて、また書いてみたいと思います。
よろしければ、また覗きにきてくださいね🌸
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